近年、写真はとても身近なものになっています。
少し前までは、素敵な写真を撮ろうと思えば、安くても一台何万円もするカメラを買わなければなりませんでした。
しかし、現在はスマーフォンのカメラ性能もとても高まり、誰でも、どこでも、高画質な写真を撮ることができます。
また、SNSが発達し、誰もが自分の撮った写真を発表し、それを見た人からリアクションをもらえるようになりました。
誰もがカメラマンとなり、作品を発表できるとても素晴らしい時代なのです。
それだけに、皆さんの目が肥えてしまって、
「私にはセンスなんて無い」「高価なカメラを買うお金なんて無い」といった、
はじめの一歩を踏み出せずにい方も多いのではないでしょうか。
しかし、それは本当にもったいない事です。
先述した通り、今はだれもが写真を撮れる時代です。
はじめの一歩を踏み出すだけで、あなたはすでにカメラマンです。
そこで今回は、はじめの一歩を踏み出せずにいるあなたに向けて、
誰でも出来る超初心者脱却のポイントをご紹介します!
いい写真とは?
雑誌や広告、SNSなど、私たちは日々様々な写真に触れています。
素敵な写真、おしゃれな写真、カッコイイ写真・・・etc。
皆さん思う「いい写真」とはどんなものでしょうか?
一言に「いい写真」と言っても、それは人それぞれ違うと思います。
私が思う「いい写真」は、思いのこもった写真です。
「伝えたい」「喜んでもらいたい」「魅力を伝えたい」などの撮る人の思い。
「思い出を残したい」「喜びを共有したい」「この場所に来てもらいたい」などの撮られる側の思い。
そういった思いが込められていればおのずと素敵な写真が生まれます。
まずは、シャッター切る前に、ひと呼吸して、その写真にどんな思いをこめるのか、
ちょっと考えてみてください。
思いが込められることで、その写真に命が吹き込まれるのです。
はじめの一歩 ~誰でもはじめられる上達への道~
ここからは、「これから写真を始めたいけど、立派なカメラもなければセンスもないよ」という人に向けて、誰でも・いつでも始められるちょっとしたポイントをお教えします!
良い写真にたくさん触れる
良い写真を撮るにはちょっとしたコツが必要です。
しかし、そんなコツを知らなくても良い写真が撮れる人も世の中にはたくさんいます。
そんな人たちは、自然と良い写真を見ているのです。
良い写真を知っていると、「あんな風に撮りたい」と、カメラの設定や構図を学び、
試行錯誤することで自然と上達していきます。
なので、まずは良い写真に触れる機会を増やしましょう。
今はSNSやネット上にありとあらゆる写真が載っています。
その中で、あなたが好きだと思う写真を見つけて、引き出しをストックしていきましょう。
写真を撮るつもりで街に出よう
良い写真に出会えたら、次は写真を撮ること意識して街を歩いてみましょう。
普段何気なく歩いている道でも、一枚の写真になることを意識して歩くだけで、見え方がまったく違うはずです。
道端の花、素通りしていたお店、夕日に照らされた町並み。
世界は美しいものであふれています。
あなたが良いと思ったものを、“誰かに伝えたい”という気持ちで街を探索してみてください。
よ~く観察してみよう
あなたが撮りたいと思うものに出会えたら、まずは立ち止まって、被写体を観察してみましょう。
被写体にどんな特徴があるのか。
どの角度が魅力的か。
何かを足したり引いたりすればもっと良くなるかも。
角度を変えたり、距離を変えたり。
一つの被写体でも無数の撮り方が見えてきます。
とにかくシャッターを切る
一通り観察できたら、あとはシャッターを切るだけです。
ひたすらシャッターを切るのです。
立派な機材がなくても、難しい理論を知らなくても大丈夫。
あなたが今持っている、スマホでも安いコンパクトデジカメでもいいんです。
デジタル写真なら現像しなければお金はかからないようなものですから。
(フィルムカメラはお金がかかるのでほどほどに…(笑))
先ほど観察して見つけた被写体の無数の可能性を、あなたのカメラで具現化してみましょう。
難しいことは考えずに、とにかくたくさん、色々なパターンで試してみることが大切です。
例えば僕の場合、ECサイト用に一枚のTシャツを撮影する場合、時間が許すのであれば、
そのTシャツで最低でも100回以上はシャッターを切っています。(もっとかもしれない…)
僕の場合は、むやみやたらにシャッターを切るわけではないので、100回のシャッターがそれぞれ異なるパターンになっています。
角度や距離を変えるだけでなく、背景や照明を変えたりなど、試せることは試しておきたい性分です。
実際はそんなに時間をかけることができないので、必要なパターンや自分のパターンを優先して、時間があれば新しいパターンを試すようにしています。
写真を始めたばかりの皆さんは、難しいことなど考えず、どんどんシャッターを切りましょう。
あとで失敗だと思った写真は削除してしまえばいいのです。
データって便利。デジタルって最高。
撮った写真から好きなものを選んでみよう
撮り終わった写真を見てましょう。
この時はスマホやカメラの小さい画面ではなく、できればパソコンやテレビなどの大きい画面で見ることが好ましいです。
小さな画面では気が付かないような不要な物や、ちょっとしたピンボケなども、大きな画面なら気づけることも多いのです。
どうですか?
もしかしたら、全然上手くいかなかったかもしれません。
でも、そんな中にも「コレいいかも!」と思える写真があるはずです。
ここで大事なことは、イマイチな写真でも失敗作ではないということ。
最高の写真ではなかったかもしれませんが、最低ではありません。
それらも立派なあなたの作品です。
大切に愛してあげましょう。
さて、好きな写真とイマイチな写真。
その違いは何でしょうか?
被写体との距離だったり、角度だったり、一瞬の状況だったりするかもしれません。
その違いを観察することで、次はこうやって撮ろう!という反省が出来るのです。
写真を撮ることは “みる” ということ
ここまで読んでいただきありがとうございます。
「そんなの当たり前だよ」「そんなのわかってるよ」と思うこともあったかと思います。
少し偉そうに感じさせてしまっていたらすみません。
しかし、いま一度、なぜあなたが写真を撮りたいのかを思い出してみてください。
あなたが美しいと思ったこと、素敵だと感じたことを、
誰かに伝えたい・共有したいと思う気持ちが大切なのです。
そして、その時に意識してほしいのは “観る” ということです。
被写体の持つ特徴や周りの状況を、ただ “見る” のではなく、観察することです。
それと同時に、何度も色々なパターンを試してみましょう。
自然と良い写真とイマイチな写真の違いが見えてきます。
その違いを観察することも大切な “観る” ということです。
さらに、もし可能であれば、その写真を見る人の気持ちを “想像“してみましょう。
喜んだり、感動した表情が “見え” てきませんか?そうすることであなたの写真は生きた写真になるのです。
つまり、写真を撮るという事は、“モノを観る”ということ。
そして、写真を見た人の表情を “想像する” ことだと僕は思います。
元も子もないことを言うようですが、
高価なカメラも、小難しいテクニックも本当に必要ないのです。
あなたが良いと感じたものを写す。
本当にそれだけなのです。